死にたい僕は
総合病院の庭は、時間が止まったみたいだった。
救急車のサイレンも、病棟のアナウンスも、ここまで来ると遠くなる。
僕はベンチに座り、制服の袖を引っ張った。
今日も何も変わらない一日だった。
生きている理由も、死なない理由も、見つからないまま。
「ねぇ、暑くないの?」
声をかけられて、びくっと肩が跳ねた。立っていたのは、点滴スタンドを引きずった同い年ぐらいの男の子。
視線は、僕の袖口に向いていた。
「……関係ない」
突き放すように言ったのに、彼は引かなかった。
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/12/15 1:34
最終編集日時: 2025/12/16 9:12
叶夢 衣緒。/海月様の猫
綺麗事が救いにならない夜の話。
正しさに置いていかれた感情と、
救われなかった青春の残骸。
優しい言葉ほど、いちばん痛い。
2023年
2月27日start
3月3日初投稿