月の雫

月の雫
“プロローグ” 満月の夜でした。 空はどこまでも澄んで、星たちはまばたきをしながら、静かに輝いていました。月は高い高い空から、地上をそっと見下ろしていました。 森では、眠りにつく小鳥たちの羽音。湖では、水面を渡る風のささやき。遠くの丘では、ウサギの親子が月明かりの中を駆けていきます。月の光は、そのすべてを優しく照らしていました。 「私はいつも、ここから見ているだけ」
とまとまと
とまとまと