ダイヤモンド。
キラキラと眩しく輝く風俗街が、白い冬に包まれる。
窮屈に立ち並ぶ店の前に大きく掲げられた女たちのパネルは、いやらしく笑顔を作り、この街を誘惑する性欲の捌け口。
掌で掬い上げたら溶けてしまいそうなほどの小さな雪が、あたしのミルクティー色の髪に舞い落ちて、うっすらと白いベールを作り、ただの水分に変わっていく。
今の気持ちをどれだけ探しても、言葉にする術がひとつも見当たらないんだ。
あたしは舞い落ちる刹那の降る空を見上げることも、そこに立ち止まることもなく、ただ淡々とこの風俗街を歩いている。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2025/1/7 13:21
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
後藤りせ