たからは一つ

たからは一つ
私は所謂、金持ちの家に生まれた 広い家に暖かい床、毎日の豪華で美味しいご飯。それからおやつ 幼少の頃には気付かなかったが、他人との関わりが増える内に自分を囲む環境がどんなものかわかるようになってきた 八つで祖母が亡くなった時、多くの宝石や価値のあるものが遺ったらしい 従姉妹が十六になるお正月、それと祖母の遺言を聞いた 「この家系の娘が十六になる春に、私の宝石を一つ選ばせ持たせるように」 従姉妹は青い宝石の入った指輪を選んだ 古いものだ 宝石はくすみ、鉄部分は錆びている あれは祖母が特に大切にしていたものだった
おちる彗星
おちる彗星
どうせなら小説にハマりたい人です 私のお話は基本創作だと思ってください