チューインガム

チューインガム
少し肌寒い、春の日。 僕は、噴水の縁に座っている、ガムを噛む彼女の横顔をみている。 味がなくなってきたのか、少しずつ顔が渋くなっていく。 「ガム、出したいから、見ないでくれる?」 君がいう。 君から目を逸らし、少し待っていると、「もういいよ」と、言った。
ソライロ
ソライロ