さらば、酢豚よ

欽ちゃんこと萩本欽一が全盛期だった頃の話。欽ドン!か欽どこ、かは忘れたが、欽ちゃんがコントの中で奥さんに頼んで出前で酢豚を注文するエピソードがあった。しかし電話先のラーメン屋では既に酢豚は品切れとなっていた。妻にそう告げられた欽ちゃんは悲しげに、 「さらば、酢豚よ〜♪」 と歌い上げるオチとなる。これが先日他界した谷村新司の代表曲「昴」からの替え歌であることは明白であろう。明白などと偉そうに書いたが、私がこの事実に気がついたのは意外と遅い。 自宅で即席酢豚の素で調理していた時だ。刻んだ玉ねぎとピーマンを強火で炒め、酢豚の素も投入しその香りにまみれた時に、 「さらば、酢豚よ〜♪」
江戸嚴求(ごんぐ)
江戸嚴求(ごんぐ)
ノベルアップ+でエッセイなど発表している、五十路の雑文家です。江戸厳愚から江戸嚴求と改名しました。