片羽の蝶
白い蝶が、車の通り過ぎたあとに落ちてきた。
落ち葉のように一度ひっくり返り、道の端に着いた。すぐに飛び立とうとしたが、片方の羽が地面を擦った。もう片方だけが動いて、体は小さく横へ回った。
蝶は少し、浮いた。縁石ほどの高さにも届かなかった。着地するとき、細い脚がいっぺんに折れ曲がったように見えたが、しばらくすると体は起き上がった。白い羽の端に、アスファルトの色がついていた。
羽がちぎれているのかと思った。しゃがんで見ると、どちらもあった。ただ、片側の羽が重なって、うまく開かないらしかった。細い腹が曲がるたびに、下になった羽もわずかにずれた。
その時、右からブレーキ音が聞こえた。膝を伸ばして道を空けた。自転車の人は小さく会釈して通り過ぎた。後ろのかごに葱が差してあるのが見えた。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2026/9/11 1:28
最終編集日時: 2026/9/11 1:36
かきあげ
バナナです