『明けない夜を_』

『明けない夜を_』
夕方六時、夏はいつも嘘をつく。 もうすぐ夜になる顔をしながら、全然暗くならない。 アスファルトは昼の熱を残したままで、サンダル越しにじんわり伝わってくる。 自販機の横で立ち止まって、私は炭酸を一本買った。 開けた瞬間の音がやけに大きくて、世界が一瞬だけ静かになる。 君は少し遅れてきた。 白いTシャツ、汗、いつもと同じなのに、なぜか今日だけ違って見えた。
静寂
居場所を。