部活サボり、青春添え 上

部活サボり、青春添え 上
 無性に、部活に行きたくなかった。最近ずっと体育館が暑いからか。一日中、意味のないような練習ばっかだからか。夏休み前のテストの点が悪かったからか。友達の上達に対する苛立ちか。先輩たちからの可愛がられと、小さないびりか。じりじりと無神経に照りつける太陽は鬱陶しくて、ただ下を向いて歩いていたとき。 「よっ」 びっくりして振り向くとミユキ先輩が小さく手をあげていた。 「あ、おはよございます……」 「どうしたの、そんな死にかけの顔して」  すらっと身長が高く、短い髪を揺らす綺麗な先輩を見て、少し心臓のあたりが変になる。ミユキ先輩は女バレーの二年。背番号四番で、バレーも勉強も芸術も割となんでもできる。ただセッキョクセイに欠けるとか、ヒトミシリとか、女バレーの陰湿先輩たちがこぼしていた。確かに物静かだし、あまりきゃあきゃあ弾けるタイプではないだろう。 「先輩に話してみれば」  少し面白そうに首をかくんと傾け、こちらを覗く姿は少しエロくて焦る。 「ちょっと、部活、行きたくなくて」 一言一言、無駄に噛み締めるように呟いた俺は、あ、こんなこと言って良かったのかな、と小さく後悔する。情けねーな、なんて反省。ほんの一瞬、気まずさのような沈黙が痛いほど、二人の間を通り抜けた。そして、恐る恐る先輩の顔を見上げた時。
夏色さいだー
夏色さいだー
夏依存症。 オタクやめよ、って思った矢先、足立レイ推しになった。 2024 10.14start