サイダー

サイダー
 口に含むと、しゅわっと弾ける。  甘い  味がする……  飲み物。  暑い暑い真夏。そんな日には、サイダーにかぎる。ので、僕は、いつものカフェに入った。 「チリンチリン」  どっしりとした、鈍色の重い扉を開くとともに、上の方に取り付けられた、小振りのドアベルがなる。  店内に入ると、一気にクーラーの冷たい空気がこちらへと押し寄せて来た。外のジリジリする焼け付くような暑さの中で、熱った僕の体には、それが心地良い。 「いらっしゃいませー」
Tentomushi
Tentomushi
初めまして。Tentomushiと申します。 学生です。よろしく。