二十、恋の行方
私達は…、ライを含む私達三人?は、公園へ戻っていた。ベンチに腰掛けながら、蓮君はブツブツ言っている。
「何で俺が独りで寂しいんだよ。」
ライは相変わらずのツンとした表情のまま、蓮君の足元から離れずにいる。
「お前、コロッケばっか食ってるからそんな腹になるんだよ!」
そんな蓮君の悪態にも、当然ライは全く動じない。私はベンチに座ったまま、膝に両肘を着き、ライの顔をじっと覗き込んだ。私はさっき、ライに助けられた気がした。きっとそうだ。ライは直感で瞬時に物事を判断し、悲痛を感じる私を助けた。
大勢の知らない人達が彼と私の事を噂している。良い事を言う人。悪い事を言う人。彼が言っていた、波紋。彼というひとつの石が興す波紋。彼はその中に私を巻き込みたくないと言っていた。
私は蓮君の横顔を見た。もし、蓮君の様な人と一緒に居れば、楽しいのかもしれない。知らない人達に中傷される事もなく、さっきライを見掛けた時の様に、何の躊躇いも無く何かに夢中になって手を繋いで走ったり。そう、普通に手を繋いで…。
今の私は弱い。ただただ弱い。だけど、それでもやっぱり私は彼を想う。私には彼しか想えない。
私は蓮君に話し掛けた。
「ねぇ、蓮君、好きな人はいないの?」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/6/20 13:34
最終編集日時: 2024/6/21 20:57
アナ.
伝えたい思いがあります。
沢山の方々に届きますように。