呑み下す
彼女と飲む酒は、いつだって不味くて仕方がなかった。
画面の奥から高い笑い声が返る。アルコールのせいか、やや赤らんだ頬を上げては目を細める姿は、少し懐かしさを感じさせた。
『いや、何それ。めっちゃウケる。何してんの?』
未だに笑いが尾を引くのだろう。手の甲を口元に押し当てながらそう言った彼女の声は、楽しそうに震えていた。
「いや俺だってね、まさか酔っ払ってそんなに酒買うと思わなかったわけよ。寝て起きたら、数万円分の酒買った履歴が残ってた俺の気持ち、考えてみ?」
4
閲覧数: 77
文字数: 955
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2023/7/3 11:12
故食
恋愛ものメインでBL/GL/NLなんでも書きます。でも多分大体BL。気が向いた時にポンと置いていきます。普段はpixivとかで二次創作書いてます。