人間関係は疲労の塊だ 1:孤独の侵入者 (連載小説)

人間関係は疲労の塊だ 1:孤独の侵入者 (連載小説)
一章 昼休みだ そうチャイムが教えてくれた。 教室にいる生徒の数人が片付けをし始めたタイミングを見計らって、僕も開いていた教科書を閉じカバンの中に入れ、ランチボックスを持って屋上へ足を運ぶ。 僕という孤独な存在は馴れ合いを好まず、いつも独りでご飯を食べる。 周りからは名前までも忘れられているらしい。だからあだ名が陰キャ、あるいはボッチくんになっている。好んで孤独を演じている僕からすればありがたい話だ。 階段を上り、屋上の扉を開け、端のフェンスに寄りかかる。 ボックスを開け、今朝作ってきた一番美味しそうな卵焼きに箸を伸ばし、口に運ぶ。 涼しい夏風と孤独、そして絶品であるこの卵焼きが絶妙にマッチしたこの瞬間は、まさに奇跡とも呼べた。
名前はないです
こんにちは。あても無くただ小説を書く人です。 好評でしたら連載を考えます。