変なオジサン

変なオジサン
 夕暮れの河川敷、学校から家に帰る途中だった。鯉がパクパクと水面で口を動かしているの見ながら、いつもの様に、ただただボーッと歩いていた。  しかし、その日は違った。  家まで300メートルほどの橋の下、私は機敏に動く人影を見た。シュババ!シュババ!と動いて、止まり、また動く。物凄いスピードで両手を振り回して、止まり、また振り回す。残像を作り出すほどにその両手は速かった。  人影は男だった、六十代に見える。  その男がフラフラとコチラへ歩いてくるので、私は警戒した。携帯をポケットにしまい、イヤホンを外した。  私は、なるべく目を合わせない様に、ただ警戒は解かない様に、男の足元を見てすれ違う。目の端で捉えた男は両手にバドミントンのラケットを持ち、歯を見せて笑っていた。  気持ち悪い、と思った瞬間 パコン!と頭に衝撃が走った。  すれ違い様に私はラケットで殴られたのだ。痛くは無かったが驚いた。
エズエシ
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糞ガキを野球のバットでぶっ叩け