第八話 速攻
ボールがネットを揺らした後、ノーバウンドで俺はボールを取りに行った。何か腕が伸びたような気がして、手首からボールを絡め取った。地にバウンドしたボールは、俺の手が軌道に乗せた。グラウンドを駆け、二秒でゴールしたまで来た。ここまでの借りと大野先輩の期待に応えるように気分が高まり、ノってしまった。勢いのまま高くジャンプして、リングに手をかけた。ボールはそれと同じくリングに叩き込まれた。
ダンクを決めた俺は、思わずのガッツポーズを飛ばしてその後のディフェンス。あと残り時間は三分で、スコアは一〇二ー一〇一で一点リード中。緊張が走り、ふくらはぎがなにか震える。本当の緊張というものを味わっていた。相手も相手で、こちらのディフェンダーを二人、既に抜いてきた。ちょっと疲れが来た。はぁはぁと息切れする中で走らなければいけない。相手のスリーポイントシュートをする選手の前まで漕ぎ着けた。浮いたボールに手が触れた。でも、ボールは通常通りの起動を描いてリングまで吸い込まれた。もう、二分しかない。
次回 第九話 二種の汗
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/8/11 1:34
最終編集日時: 2025/9/4 7:11
真夜中毒
貴方は夜が好き?
私は好き。
でも人間は夜行性じゃないから、必ず母さんに叱られなきゃいけない。
こう見えて中受をする6年生で、まだまだ色々な意味で未熟。
私が未熟だろうと、そうではなかろうと、
どちらにせよ、結末的には夜を好きにならなければいけない道を歩むんだろう。