光
シャッターを切る音が、放課後の屋上に響いた。
夕日の光がゆっくりと傾いて、校舎の影を長く伸ばしていく。
「なあ、透。お前、なんでそんなに空ばっか撮るの?」
俺の隣でカメラを構えるのは、友人の蓮。
いつもは無口なくせに、レンズを向けるとやたら喋るタイプだった。
「空を見てるとできないことなんてないって思えるから。」
「お前、ポエマーかよ。」
そう言うと蓮は笑った。
その笑顔に、何枚もシャッターを切りたくなった。
写真部の部員は二人だけ。
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カテゴリー: その他
投稿日時: 2025/11/12 9:39
叶夢 衣緒。/海月様の猫
少し投稿頻度落ちてます。
2023年
2月27日start
3月3日初投稿