失われしもの
お題*スピーカー*
僕の名も姿も、ここでは無意味だ。ただ、君に語りたいことがある。暇があれば聞いて言って欲しい。
それは、いつも通りの薄暗い夕暮れだった。街は灰色の霧に包まれ、遠くの塔の影がぼんやりと浮かび上がっていた。僕は路地裏の細い道を歩いていた。足元には水たまりが点々とし、その中にはいくつかの古びたものが沈んでいた。だが、その日は特別な何かを感じていた。
突然、目の前に一軒の小屋のような家が現れた。その小屋には看板も窓もなく、ただ重い木の扉が一つあるだけだった。不思議と、その扉に僕は惹かれたのか、引き寄せられるように僕は近づいていった。
扉は少し重く動く度にギギギッと音を立てる。扉を開けると、中は薄暗く、空気は重くて湿っていた。奥には一つのカウンターがあり、その背後には数々の古びた本や不気味な器具が並んでいた。カウンターの向こうには一人の人物が立っていたが、その顔は影に隠れて見えなかった。
僕はその人物に近づき、ここが何の店なのかを尋ねた
その人物は静かに微笑みながら失われた声を売る店だと低い声で答えた。
僕はその言葉になぜだか興味を惹かれてしまった。失われた声を、、売る、、。まるで自分の過去が、、忘れていた何かが再び現れるかのように感じた。僕はしばらく考えた後、彼にその声を聞かせてくれるかを尋ねた。
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カテゴリー: お題
投稿日時: 2024/12/19 5:38
皇 琉叶
とにかく適当に書いてます。なので気楽に暇つぶし程度に呼んでくれれば幸い!!そしてひとつだけわかってて欲しいのは僕の書く作品は全てフィクションであり実際の感情とは全く関係ないです。ただ僕が得意な分野なだけです。