惑わす狼、誘う兎
男なんて、信じない方がいい。
「宇佐美さん。ちょっとこの後、ゆっくり話さない?」
会社の忘年会の席で、ほとんど面識のなかった大上さんという人と仲良くなった。
チェーン居酒屋の大広間が賑わいを見せる中、十数分ではあったけど、二人で話す機会があった。
先輩なのに、新人のわたしにも物腰が柔らかく、優しい印象だった。顔も良いが、声が特に良い。仲のいい同僚の愚痴を聞かされるより、ほぼ初対面の大上さんと話していた方が居心地が良かったのは、ここだけのヒミツ。
酔いが回っていたのも、少し、あったと思う。
「大丈夫? 少し外の風に当たりながら、静かな所に行こうよ」
会がお開きになった後、同僚達がこの後どうするかとモタモタしている間に、わたしは大上さんに腕を引かれ、その場を離れた。
「あの、わたし……彼氏が」
「俺の今いる部署、おじさんばっかでさ。宇佐美さんみたいに若い人と話す機会って嬉しくて。もう少し、ダメかな」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2026/1/27 3:32
最終編集日時: 2026/1/31 15:26
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
P.N.恋スル兎
嫌なことは嫌々やれ。
好きなことは好きにやれ。
名前は、兎年から始めたのと、DoDが好きなのと、ポルノグラフィティが好きなのでそこから取ってます。