愛を食べるばけもの

愛を食べるばけもの
「ほら、つくし、ココア。外寒かったろ。」  ほわほわと湯気のたったマグカップを二つ両手に持って、彼が言う。 「わー、ありがとーぅ。」  満面の笑みを浮かべ、私はそれを受け取った。  ぺちゃぺちゃ……ごくん  ああ、まただ。耳の中でまた、咀嚼音がする。 「なに?なんかあった?つくし。なんでも話しなよ。」
Tentomushi
Tentomushi
初めまして。Tentomushiと申します。 学生です。よろしく。