すき間商店 第四話

抄子の不安は、この急過ぎる一部始終によってかき消されていたが、マーゴの一言によって息を吹き返すことになった。 「どうしよう。センター試験で失敗したら私が私じゃなくなってしまう。」 「そんなことはないさ。君は君。穏やかに日々を過ごしていればいいのさ。 でも、そんな風には楽観的に思えないほど追い詰められているんだよね。」 マーゴの言葉に、抄子は自身の心の状態を当てられていたので驚いた。 「マーゴさん、『ことの世界』とは何か、もう少し詳しく教えてくださらない。私もあなたに正直に話すから。」
スカビオサ🪻
スカビオサ🪻
27歳会社員をしています。 自己表現の場として自分の作品を掲載していきたいと思います📖 少しでも感情を揺さぶれる作品を書いていきたい思います✏️