第1話
桜の花弁が、心地よい風に運ばれ、空へと舞っている。
此処、御伽市に住む誰もが、春の訪れに歓喜していた。
あたし、桜庭朱里は、すっかり春めいた御伽の街並みを瞳に映し、ショートの金髪を風に靡かせる。
この日は、御伽第一アカデミーの始業式。今日からあたしは、高等部二年生だ。
見慣れた通学路が、いつもより真新しく映るのも、きっと気のせいではないはず。
ふと桜並木を見る。すると、同じく高等部二年生の女子二人が、桜をバックに写真を撮っていた。
「撮るよ~! はい、チーズッ」
「いえ~い!」
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/10/2 10:27
nonnki
詩を書く人間です。小説もたまに書くかもしれません。
よろしくお願いします🙇♀️