鳴らした音の行く先は 6-11

鳴らした音の行く先は 6-11
第六章十一話 きっと、そばに  しばらくすると呼吸が落ち着いた。  もう涙は出てこない。  顔を上げると叶衣と目があった。 「実はね…もうひとつあるんだ」  そう言って、さっきとは違う封筒を取り出す。 「ありがとう」  今度はしっかりと声に出して受け取った。  封筒には『颯くんへ』と書かれている。
傘と長靴
傘と長靴
 自分の書いた物語を誰かと共有したいと思い始めました。  拙い文章ですが、目に留めていただけると、幸いです。