臓器移植

人が死亡後に臓器を提供するという話を聞いたことはあるか? これは、まだ彼女が生きていた時のお話だ。 俺は母のことが大好きだった。だから、臓器提供のことについては反対であった。母はすごく心が優しくて、話しているだけでも勇気や元気を貰えるような人だ。でも、もう九二歳で最期の時も近い。相続や遺産の件はもう決まっているが、この話だけは譲れない。そういう覚悟を俺はしていた。 また医師との話し合いがある。いつもと違うところは、本人も一緒である点だ。 「臓器提供の件ですが…」 「無理です。」
真夜中毒
真夜中毒
貴方は夜が好き? 私は好き。 でも人間は夜行性じゃないから、必ず母さんに叱られなきゃいけない。 こう見えて中受をする6年生で、まだまだ色々な意味で未熟。 私が未熟だろうと、そうではなかろうと、 どちらにせよ、結末的には夜を好きにならなければいけない道を歩むんだろう。