平等

※初めにことわっておきます。この話は心理ホラーであり、ファンタジー系のホラーではありません。 私の家は、いつも温かい光に満ちていた。 玄関を開ければ、炊き立てのご飯の香りがふわりと漂い、リビングからは兄の朗らかな声と姉の優しい笑い声、そして末っ子の弟がおもちゃで遊ぶ無邪気な音が聞こえてくる。両親はいつだって笑顔で、私が帰るたびに両腕を広げ、その温かい胸に優しく抱きしめてくれた。 私たちは四人兄弟だ。一番上の頼れる兄、陽太。いつも穏やかで、聞き上手な姉の春香。私、里奈。末っ子の甘えん坊な弟、海斗。 私たちは互いに寄り添い、支え合いながら生きていた。
さきち
さきち
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