夢見ノ朝花 〜花開く〜

夢見ノ朝花 〜花開く〜
「やっぱり……。でも、何で?処刑されたはずじゃ……」  眉をひそめると、リーエラは妖しい笑みを浮かべた。  焦げ茶色の外套を脱ぐと詰め襟の金ボタンを外す。  露わになったのは白い首筋の赤黒い線。よく見ると古い血痕のようだ。 「二度目はないから」  その冷ややかな声に、何故かドキリとする。    ――花の神と人間。
夜桜弦音
夜桜弦音
【よざくら おと】といいます。 主にファンタジー小説に力を入れております。 読んで頂けたら嬉しいです𓅫⸒⸒