『あの日』行きの電車
午後5時45分。誰もいない駅のホームに現れた古い電車。
行き先は、錆びたプレートに『あの日』と書いてある。
「信じられない…これが“あの日”行きの電車?」
俺にはやり直したい過去があった。近くの図書館で見つけた古びた本。普段は、都市伝説のような話を全く信じない俺だったが、その本で過去に戻れる電車があると知り、何故か試したくなった。電車が到着してすぐにドアが開いたが、夢のような電車が本当に あるんだという驚きと興奮で、俺は思わず立ち尽くしてしまった。
すると、車掌らしき人が「…乗りますか?」と無表情で尋ねてきたので、頷いたあと急いで電車に乗った。中には誰も居なかった。
俺が席に着いたあと、すぐに車内放送が流れた。
「当列車は“やり直したいあの日”に向かっております。戻れるのは一度きり。ただし、過去を変えるという行為は、決してお辞め ください。全て自己責任でお願い致します。」
俺が戻りたい過去は一年前の、最後に妹に会った日。
たった一言、「いってらっしゃい」を言わなかったあの日の朝。
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カテゴリー: ミステリー
投稿日時: 2025/6/29 14:41
最終編集日時: 2025/7/4 6:11
之助
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