穴がある部屋④

穴がある部屋④
④  夕食を済ませ、購入したハウツー本を読んでいると、気づけばかなりの時間が経っていた。  空は壁の穴をちらりと見やる。  あの子――翼との会話から、穴への謎めいた恐怖は薄れつつあった。  最初に穴を見たとき、抱いた印象は、何だか分からないけど邪悪なもの、というものだった。それが、今は違っていた。相変わらず見た目は不気味だが、少なくとも邪悪なものではない……そんな風に思っていた。
鞍馬
鞍馬
よろしくお願いします。