序・日々

−何故、このような事をした。 「それが、私の選択だからです」 −何故、その選択に至った。 「それが、全ての幸せだからです」 目の前に、話したこともないおじさんが居る。いや、私はこの人の声をよく知っている。というか、毎朝聞いているのだから当たり前である。黒縁の枠に囚われた世界はとうに過去の産物となり、もはや現実という高画質スクリーンと何ら遜色無く見えてしまうからこそ、そんな馬鹿げた錯覚を起こした。空中に投影されたニュースキャスターを横目に、寝ぼけた私はそう考えた。
じゃらねっこ
じゃらねっこ
ねこじゃらしが好きなので、じゃらねっこです。