逃避行13

逃避行13
暫くしてから妹が起きた。 「兄にぃ、ここどこ?」妹はまだ眠気から完全に目覚めないまま僕に聞いた。 「新大阪や、とっくについたんやで。」 「え?そうなん?じゃあ、もう新幹線のるん?」  僕は黙った。まだ答えは出していなかった。  すると辻が僕を察して口を挟んだ。 「まー、とりあえず食おや、俺腹減ったわ」  と明るく言った。 「雫ちゃんはお腹減ったか?」  続けて辻がいう。
ばぶちゃん
ばぶちゃん
基本連載 時々短編 文章虚偽祭り ナポリ湾 少なめ健三郎 自然薯