視線の行方

私は女子校に通っている高校2年生だ。今日は数学の授業で小テストがあるため、普段よりも早い時間に家を出た。朝礼が始まる1時間前だからなのか、自分の足音が妙に心に響いている。頭の中で公式を思い出しながら教室の扉を開けると、クラスメイトの雫と目が合った。 雫は、先生が何も言わなくても次の予定を知っているような人だった。だが私と雫はそこまで親しくないため挨拶をすることなく席についた。すると雫から視線を感じた気がして振り向くと私の方を見ていた。 「どうしたの?」 「この時間に来るの珍しいね」 「小テストの勉強をしようと思って早めに家を出たの」 「いつも小テスト何点?」 「まあ普通だよ」
冬華
冬華
高校生です!!名前は考え中です たま〜に投稿します