忘れがたき炎の物語 第三章「砂漠のドラゴン編」

忘れがたき炎の物語 第三章「砂漠のドラゴン編」
第9話「月夜とドラゴン」 砂漠の夜は冷える。昼間の肌を刺すような攻撃的な陽の光は、夜になるとまったく嘘のように人を凍えさせる。 サーバスの中心都市「アイウォミ」の「パラノ城」では、外の寒さなどまったく意に介さないほど狂乱の宴が催されていた。 美女たちは踊り、男たちは裸になり、酒を飲み、肉を食らう。そして明け方まで歌い明かすのである。 ガラたちは、その宴の中にいた。それなのに彼らは、驚く程に神妙な顔付きで席に座り考え込んでいた。
判虹彩
判虹彩
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