流木

 淡々と流れる。抗えず。  根っこから身体が折れていた。  痛みは無いけど、住処を失った気分になる。樹液と流水の区別もつかないくらい体がびちゃびちゃになっている。身体についていた虫は逃げただろうか。飛べない奴らは皆水の中に沈んだだろうか。  凄く揺れた感覚がした。大きい石の段差に引っかかった。体勢が少し、崩れてしまった。  昼過ぎ、晴れていた。僕のすぐ側で男の子たちが眠っていた。あどけない鼾と寝息が伝わってくる。  親はどうしたんだろう。そんなことを考えながら、僕もただぼーっと突っ立っていた。  お昼ご飯はまだ食べてないのかな。今日は友達もすぐ近くにいるし、お菓子とお弁当を寄せ合わせて食べた。  食べ終わってそのまま寝ている。ゴミや少しだけ残ったお弁当を置いたまま。  震える。  身体から虫達が離れていくのを感じた。
山田ヤマダ