あや

あや
僕は「あや」というペンネームを使っている。 けれど、正体はどこにでもいるただの男子大学生だ。 別に、女の子ぶりたいとか、繊細な世界観を装いたいとか、そんなつもりはなかった。 単純に、これが一番都合が良かったのだ。 “あや”というのは、僕が昔、恋をした人の名前だった。 どうして彼女に惹かれたのか、それは分からない。いや、分かるけど、分からないフリをしていたい。 けれど、彼女と話すたび、世界はほんの少しだけ柔らかくなった気がする。 そんな感覚だけは、今でも体のどこかに残っている。
あや
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