愛

 彼は、いつも私の帰りを待っていた。  仕事で遅くなった日も、友人と遊んで帰った日も、玄関の扉を開ければ、必ず彼がいた。 「おかえり」 「ただいま。今日も起きてたの?」 「うん。待ってた」  そう言って笑う彼が、私は好きだった。  付き合って二年。  彼は優しくて、穏やかで、私のことを何よりも大切にしてくれる。  少し心配性なところはあるけれど、それも愛情の裏返しだと思っていた。 「ねえ、今度の休み、友達と旅行に行ってもいい?」
雨青
雨青
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