ハッピーエンドが嫌いだった

ハッピーエンドが嫌いだった
 ハッピーエンドが嫌いだった。  嫌いというか、不自然に感じていた。色々あった問題がスッキリ全て解決され、これから明るい毎日が始まるなんて、信じられなかったのだ。現実なんて不条理で不合理で不親切で不愉快で、解決なんてものからは程遠い。 だからこそハッピーエンドを求める気持ちも分かるが、天邪鬼なぼくの心は、ハッピーを求めはしても、納得はできなかったのである。  それに引き換えバッドエンドはいい。どうにもならない現実に対して、どうにもならない結果が残る。希望なんて欠片もなく、理不尽に押し潰された登場人物達を見ているだけで、安心できる自分がいたのだ。  そうだよな。無理だよな、と。
東真直
東真直
かいたりうったり。