忘れてください
「ただいま〜」
我が家へ帰ると、君はキッチンから、いつものおかえりと声をかけた。
ガサガサと花束を渡すと、嬉しそうに匂いを嗅いだ。
「ありがと〜!」にっこり微笑む君の笑顔に僕のささくれた心が綻んだ。
「きれいだよね」
「今日のご飯なに?」
「ジャガイモと豚肉と玉葱を煮たやつだよ」彼女はそう言って「肉じゃがだね」て、僕が言うと、笑った。
「もう、できる?」彼女は、まだ、笑ったまま頷いた。
「手、洗ったらご飯よそうね」
1
閲覧数: 19
文字数: 1118
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/12/18 9:19
英兎