フィクションです

酷い人生だった。 思えば物心ついた時には親から嫌われていた。 暴言とため息と嘲笑で彩られた幼少期は、 僕の一生を見事に真っ黒に染めた。いじめや叱責などはむしろあのクズ共から生まれてきた僕に関わった不幸を少しでも払拭したかったまともな人の判断だろうとすら思える。 僕の人生が不幸であると知らしめてくれる存在すらもいなかった。 生きることは素晴らしいことだと言った誰かはさぞ恵まれていたのだろう。今となってはどうでもいい話だ。 人から好かれる能力も、人に嫌われずに済む方法も、何一つ持つことはなく。
カフェイン
眠れなくなりそうだけどクセになる、そんな小説家を目指して。ホラーより風刺多め。