思春期

ふと、もう死ぬんだなと思った。 訳もなく。 虫に喰われて空いてしまった穴のように。 小さく、ぽつりと。 そんな事を一度でも考えてしまえば、あとは早いもんで、解れがどんどんと拡がっていった。
夜音。
よるの。