名のなきものの花嫁探し 〜君のくれた愛しい日々〜
第一話
第一章 彼の剣
「人間が血と汗が染み込んだものに思いが宿ると人とはまた違う名のなきものになると言う。戦場で幾千の血を浴びたその剣は主人の胸を貫き、その地に染まった…
そしてその剣を抜けるのは其奴の花嫁だけだ…
そして剣を抜かれると無に帰ると言う…」
老婆は若い女に名のなきものについて語っていた。
「何だか悲しい話」
若い女が口を開きそう告げるとまた続けて
「その人は自分が死ぬために花嫁を探すんですもの」と言った。
「そうだろう。彼はいまだにこの地をさまよっていると言う。そして…」
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カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2024/5/9 21:38
注意: この小説には性的または暴力的な表現が含まれています
RAY SAOTOME
こんにちは!デビュー作品は「最後の旅」です!ぜひ見てください!