残響の霧の中で
僕はここに囚われている。
過去の後悔や、言えなかった言葉、壊してしまったものたち――
それらが霧のように僕を包み、前にも後ろにも進めない。
足を動かしても、手を伸ばしても、触れられるものはなく、
胸の奥に小さく響く声だけが、僕に問いかける。「まだ逃げるつもりか?」と。
ある日、霧の中に微かな光が差した。
それは僕自身の心の一部のようで、かすかに震えながらも、
「ここから出る道は、自分の手で見つけるしかない」と教えてくれる。
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カテゴリー: ファンタジー
投稿日時: 2025/9/21 4:32
ねこわさび
気まぐれ投稿。