透明な君の証明。

透明な君の証明。
 遠近感を失う程の澄んだ青だけで彩られた空に、飛行機雲を一筋見つけた。  例えば白昼の夢見。  或いは数瞬の奇跡。  青ければ青い程、思い出の遠さが鮮明になっていく。  だから僕は夕暮を待つしかなかった。  透明な君の証明。  即ち流星の軌跡。  あぁ、飛行機雲が溶けていく。
夜ヶ咲
夜ヶ咲
ファインダーの向こう側、ずっと君を探している。/140字小説とその下書き https://mobile.twitter.com/yorugasaki