希望への扉
頭、首、背中、腕――機械に繋がれた身体で、ぼんやりとモニターを見る。何度確認しても、部屋の外に生体反応はない。
私は何も出来ないまま、永遠にも思える時を過ごさなくてはならないのだろうか。呼吸をしていないので、人間のように溜め息も吐けない。項垂れ、瞬きをした。
一瞬にして氷河期が訪れた。人間は死に絶えたかのように思われた。だが、私を造った博士は生き残ったのだ。
「お前の名前はエンドだ。この星がどうなってしまうのか、その目で見届けるんだ」
それが博士の最期の言葉だった。燃料が切れた部屋で、凍えて動かなくなってしまった。
生物はなんて儚いのだろう。環境の変化だけで、呆気なく命を落としてしまう。
もう一度、モニターをじっくりと見てみる。やはり、生体反応はない。
その時だ。
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文字数: 627
カテゴリー: SF
投稿日時: 2025/6/21 8:24
最終編集日時: 2025/6/29 4:18
ナナミヤ
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2025.1.23 start
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第1回優勝者
ot 様