大和撫子
数ある中で、私の知る女はどれも妖艶であった。皆が薄化粧をしている故に月光の射したような白肌で、腰ほどまで垂らした艶やかな髪を束ねて、蜻蛉玉の飾りをつけた簪を挿している。私の知る限りでは、簪というものは高級品で、和服と合わせて挿すものだと思い込んでいた。然し、今では洋服にも合わせられるように職人達が工夫して造っているらしい。蜻蛉玉の模様は物によって様々である。偶には珊瑚やらに花の彫刻を施していたりした。過去に福岡の太宰府で簪の売られている店を物色していた時も、そのように彫刻の施されたものが売られていた。そんな簪を、彼女らは大切そうに集めて木箱に詰める。銀製のものから、二股に分かれたものまで様々だった。彼女達は簪を抜くと、椿油を染み込ませた木の櫛で髪を梳かす。そうすると、畝っていた髪が真っ直ぐになって、艶やかになるのである。そうして化粧を落としたり、上着を一枚脱いだりする。此の夏の季節は汗ばんで肌の色が布越しに透けて見える。白い下着だと胸元の隆起からその先端までもが、柔らかな桃色になって滲み、濡れた下着が密着することにより、輪郭が整って強調されるのである。肉肉しい太腿から垂れる大粒の汗。そして濡れた頸を見ていると疼く。服の密着により、体全体の微かな膨らみや括れが眼で分かる。彼女達から流れてゆく水は、突如として砂漠に現れたオアシスのように輝かしく映った。もしもランプの魔人が煙のように現れて、願いを叶えようと言うのならば私は、汗を纏った女の爪先から脳天までを舌で舐め尽くしたいと叫ぶことであろう。
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カテゴリー: 日記・エッセー
投稿日時: 2026/5/22 17:44
最終編集日時: 2026/5/23 16:17
愛染明王
科学部の逸材