海の幸

潮の香りがする。 ザバン、と波が起き、防波堤にぶつかる度、うるさい音と水しぶきが襲ってくる。 毎夜毎夜この音に悩まされ、寝る時間はどんどん遅い時間になる。 ここは、海岸の近くで、よく漁師が船で通る。 灯台の光が眩しく、真夜中の暗い海も照らす。 ここはよくカップルが心中しに来る自殺の名所で、私もよくカップルを目にする。 止めても意味が無いので、いつも横目に眺めている。 砂浜に男女の足跡ができても、波がすぐそれをかき消す。 可哀想なものだ。まだ若いのに、人生に絶望し、海に帰るとは。 ニュースにもならないようなただの一般人でも、それを目撃した一般人には特大ニュースになるだろう。
ひう
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