永遠のない世界で、私は君と。

永遠のない世界で、私は君と。
 世界はいつだって理不尽で非常だ。まだ、十六年しか生きていない私にだって、この永遠のない世界のことを理解できる。  ーねぇ、神様。もしも神様が本当にいるならば。  もう、これ以上何もいらない。もう、何も与えなくてもいい。でも、もうこれ以上、私から何も奪わないで。私の大切なものを奪っていかないで。  雨。ポツポツとした雫は、私の中に入ってくる。頭も体もぐしょぐしょなはずなのに、何も感じない。遊具も何もない公園に、私、二宮朱音(にのみや あかね)はいる。自分の肩が震えていることに気づき、私は寒いのか、なんて今更ながらに思った。ぼーっと空を眺めていたとき、頭上に一つの影が被さった。 「…傘は?」 「え…?」
moon
moon
15歳。