エマとニコ〜第四十一章〜

エマとニコ〜第四十一章〜
 ニコとペニーとルカは、それぞれ一人乗り魔法の絨毯に乗ってメイヤーズの診療所へと急ぎました。しかし呼び鈴を何度押しても返事がありません。しばらく診療所の前をウロウロしていると、やっと看護師が一人出て来ました。 「緊急の患者以外、休日は中に入れません」 「僕たち光魔法の生徒なんです。キャンベル先生の事が心配で…」  ルカがウルウルした瞳で、看護師に頼み込んでいます。 「心配しなくてもメイヤーズ先生に任せておけば大丈夫です」 「だから言ったでしょ?帰りましょ、ニコ」  ニコは壁を拳で軽く殴りました。少し壁にヒビが入ります。 「中に入れなければ…あの事をバラすって…メイヤーズ先生に…伝えてくれませんか?」 「あの事って…何です?」 「メイヤーズ先生に言えば…わかります…」
金子さとり
金子さとり
児童文学作家を目指してます。第二のハリポタ的な名作を書きたい。ジブリアニメ化されるのも夢。トランスジェンダーなので男性脳と女性脳の切り替えが可能です。男性の目線で書く方が好きかも。