140文字小説+α その111 「卒業アルバム」

 実家の整理をしていたら、父親の高校の卒業アルバムを見つけた。  気になったので、少し見てみる。  高校時代の父親に現在の面影を感じ、しんみりする。  でも、もっと気になることがある。  ……特定の女子数人に印を付けているのが、キモくてヤダ。  静かに卒業アルバムを閉じる。  最初は、じんわりと哀愁を感じていたが、最終的にはモヤモヤが残った。  でも、これも父にとっては大切な思い出だろう。  そっと、取っておく物を入れる段ボールに仕舞う。
きと
きと
就労移行支援を経て、4度目の労働に従事するおじさんです。 あまり投稿は多くないかも知れませんが、よろしくお願いします。 カクヨム、エブリスタでも小説を投稿しています。