第八章 エリーニュ・S・赤芽

第八章 エリーニュ・S・赤芽
その男は突然現れた。 私たち“クローバー”の隠れ家に。 なんの前触れもなく…以前高架下で橋爪先輩から感じた不思議な雰囲気を纏って。 「…ごきげんよう。ここがあの有名な組織、クローバーの隠れ家ですか」 突然現れた高級スーツを着た男に驚きながらも、すぐに銃を取り出した部下が言った。 「何者だ!」 男は微笑みながら話し始める。 「怪しい者ではありませんよ。私はあなた方の味方ですよ」 ボスである私が今度は聞いた。 「味方?なぜだ?」
monte cristo
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