猫の甘い恋日記 1日目

猫の甘い恋日記 1日目
 今日、クラス替えがあった。私は晴れて新中3年生になった。去年のクラスが恋しくて、先生の新教室への移動があっても、最後の方まで粘っていた。 「早く行こうか、」 それも、先生に飽きられるほど。私が新しい教室に行きたくないのには理由があった。それは−−彼とクラスが分かれてしまうから。さらに、私も彼も端っこの教室で、お互いに教室の行き来はなかなかできないから余計だ。 『んもう!なんでこうなっちゃうの!』 先生には申し訳ないが、真面目に恨みたくなる。 そんなこんなで、私は嫌々−−そんな動作は一つも見せなかったが−−新しいクラスへと入っていった。 「お!なんだよー、お前ここか?」 「えー、私あの子と離れちゃったんだけどー」 教室に入った瞬間の嫌悪感は忘れることはないだろう。男子のまとまりのなさと、女子の闇が一瞬にして見えてしまった。 『マジかよこのクラス』
八神天
八神天
演じてる人生でもいいじゃないすか!