第8回N-1 「運命」
冬の電車にいると、やけに乾いた暖房の風と
人々の厚いコートのせいで、いやに火照ってしまって、
夕立を残した雲の下、風邪を引いたような気分になる。
ふと窓の遠くを見ると、住宅地のその奥に霞んで青く光る
名前も知らぬ峰々が赤く鮮やかな夕日に侵されかけている。
私は今、ありきたりな感傷に浸っている。
断られた、彼への告白。
理由までありきたりで、「他に好きなひとがいるから」
別に、悲しいとか、胸が苦しいとかいうのはない。
なぜなら、そういうのは好意を告げる直前に
0
閲覧数: 102
文字数: 1583
カテゴリー: 恋愛・青春
投稿日時: 2025/12/11 8:44
最終編集日時: 2025/12/11 8:45
後川
遅筆です。フォローしてくださる方
本当にありがとうございます。
第七回N−1 12位 435点
第八回N-1 9位 318点